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  • 2010.03.08 Monday
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新説・EVA 第弐話

「現時点をもって国連特務機関ネルフは解体される。三機のエヴァは国連の軍事施設に保管され、我々の手を離れる。職員には新しい職が見つかるまでの補償はする。それでは、解散!」

ゲンドウの掛け声と共にネルフは解体された。

皆、それぞれの道へ進む…はずだった。

しかし、現実問題、レイはともかくシンジ、アスカはいつまでもミサトの家にいるわけにもいかなく、二人は岐路に立たされていた。





『茜さす、帰路照らされど』






ミサトの家。
アスカはせっせと部屋の荷物を段ボールに詰め込んでいた。
その様子をミサトは心配そうな顔で見つめていた。

「アスカ…行き先はあるの?」

「大丈夫よ!きっと加地さんが面倒みてくれるわよ!あ〜あ、これで毎日バカシンジと顔を合わせなくてもいいと思うと清々するわ!」

アスカは鼻歌交じりで作業を続けていた。

「…ふぅ」

ミサトはそんなアスカを見兼ねて溜め息をつき、シンジの部屋のふすまを開けた。

「シンジ君」

「あ、ミサトさん」

シンジの部屋も綺麗に片付いていた。

「シンジ君、別に無理に出て行かなくてもいいのよ。私は全然構わないんだから」

「でも…ミサトさんとはもう何の関わりもなくなっちゃうし、いつまでも僕がいたらきっと迷惑になると思うから…」

「だから、私は構わないって…」

その時、インターホンが鳴った。

「誰かしら」

ミサトがモニターに駆け寄った。
そして、モニターを見たミサトは驚きの表情をして後ずさった。

「…なんで、この人が…」

そこにシンジがやってきた。

「どうしたんですか?ミサトさん。誰か来たんですか?」

シンジがモニターをのぞき込む。

「…!!」

シンジは我が目を疑った。

「…父さん」









ミサトは恐る恐るお茶を差し出した。

「ど、ど、ど、どうぞ…」

「お構い無く」

「は、はぁ…」

「シンジ、惣流君、ちょっと座りなさい」

テーブルには、碇ゲンドウとシンジ、アスカが対面するように座っていた。

「葛城君もだ」

「はい…」

ゲンドウの隣りにミサトが腰掛ける。

そして、ゆっくりとゲンドウが口を開いた。

「今日は大切な話がある」

皆は無言で聞き入っていた。

「シンジ、惣流君はこれからは私が引き取る。葛城君には世話を掛けたな」

「え〜!!!!????」

真っ先に反応したのはアスカだった。

「なんで私がこの陰気臭い親子と一緒に暮らさなきゃならないのよ!!私には加地さんがいるわ!!」

「それは無理な話だな」

その声と共に加地が部屋に入って来た。

「加地さん!」

「どうも、いや、碇司令からお呼びがかかって何事かと思ったら、いやはやとんでもない事になっているじゃないですか」

「君の家に惣流君は無理だろう」

「難しいですね。アスカは仮にも女の子だ。一つ屋根の下に暮らすわけにはいかない」

「加地さん、仮にもってどういう意味よ。私はれっきとした女よ!!」

「それじゃあ、なおさらだ」

「んもう!加地さんのバカ!知らない!!」

アスカは部屋に閉じこもった。

「アスカ!」

ミサトが追おうとしたが加地がミサトの手をつかんだ。

「余計な同情ならしないほうがマシだ。君に彼女を救えるのか?あの娘の親になれるのか?」

「…っ」

ミサトは目を伏せた。

「では、いいな。手続きをしておくぞ」

「待ってください」

今まで黙っていたシンジが口を開けた。

「どうして…今更なんだよ…ずっと放っておいたくせに…今更になって父親のふりをして…どうして今更なんだよ!!」

「…すまなかったな、シンジ」

「…!」

素直に謝るゲンドウにシンジは驚いた。

「私には国連特務機関ネルフの総司令としての立場があった。それ故、大切な一人息子のシンジとも親子としての触れ合いが許されなかった。だから、距離を置いていたんだ。しかし、もうネルフは無くなった。これからは普通の親子になれるんだ」

「…父さん」

「これからは一緒に暮らそう」

「…はい」



「ところで碇司令、アスカはどうするんです?」

加地が心配そうに聞いた。

「うむ…あの様子では同居は無理だな。…ではこうしよう。私の家の隣りに寮を作って、そこにレイと一緒に住ませよう。食事もきちんと管理する」

「そんなお金、あるんですか?」

ミサトが不安そうに聞く。

「葛城君」

「はい?」

「私を誰だと思っている」

「え…」

「私は元国連特務機関ネルフの総司令、碇ゲンドウだ」

「はあ…」

「家の一件や二件建てられる金ぐらい持っている」

「さすがですね…」

ミサトは唖然とした。





そして、いよいよ引越しの日。

シンジはゲンドウの家に、そしてアスカはその隣りに建設された寮にレイと共に入ることになった。






「ミサトさん、お世話になりました」

「ミサト!寂しくて泣くんじゃないわよ!」

「あったり前でしょ!さぁ、ほら!引越し屋さんが下で待ってるわよ!早く行った行った!」

「うん!バイバイ!ミサト!」

「ミサトさん、さよなら!」


「元気でいるのよ〜!!」




二人を見送り、部屋へ戻るミサト。
二人がいなくなった部屋はガランとして寂しくなっていた。

ミサトは無意識にペンペンを抱き寄せた。




「…寂しくなったわね、ペンペン」









つづく

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